映画「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」は、シリア内戦(2011~2024年)をめぐる実話をもとにした超大作。命をかけた群像劇。
観終わってから、しばらく呆然としていた。
戦争、平和をテーマにした映画はたくさんあるけれど、これほど、人間の表も裏も描かれていて、それぞれの立場に感情移入させられ、迫力の連続で目が離せない映画は、なかなかない。

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冒頭で、すさまじい戦闘シーンが続く。
はじめ、イスラエル軍がシリアを爆撃しているのかと思った。
でも、これは、シリアの「内戦」なのだった。
この内戦は、初めから「内戦」だったわけではない。
(ということを、後日調べて知った。)
はじまりは、圧政に対して自由や民主化を求める人々の声だった。
2011年、反政府的な落書きをした少年たちが拘束され、拷問を受けた。
これに抗議する人々のデモが広がると、政府は武力で弾圧した。
やがて反政府側も武装し、さらに外国の軍隊やさまざまな勢力が介入して、大きな戦争になっていった。
2011年に始まって2024年末まで、約1400万人が戦火で故郷を追われた。
民主化を求める人々の声から始まったものが、どうしてここまでの戦争になってしまうのだろう……
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「ストレンジャー」は、日本語で「見知らぬ人」「よそ者」。
「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」を直訳すると、「私は、よそ者だった」。
過去形……
観終わると、「私は、よそ者だった」の意味が分かるような気がした。*
映画パンフレットの巻末には、ライターのISOさんによる「排斥ではなく、想像を」という文章が掲載されている。
映画のストーリーをなぞりながら、「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」の深い意味を考えさせられる。
そして、「よそ者は帰れ!」と罵られる人/罵る人が、日本にもいることを思う。
この現実の中で、どう生きていくか……*
映画の登場人物で、特に、兵士ムスタファとお父さんの関係性が忘れられない。
ネタバレできないのであまり書けないけれど、こんなふうに生きたいと思う。
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この映画、スリリングなのだが、恐竜に追いかけられる恐怖とはぜんぜん違う。
すっかり、砲弾の先にいる人の追体験をしていた。
一人一人が愛おしく、生きぬいてほしいと願った。
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今回、ガシマシネマに初めて行った。
ずっと気になっていたが、やっと叶った。
私は、新潟シネ・ウインドのようなミニシアターと、古民家と、美味しいもの、お茶の間、古道具、緑、そして本が好きなのだが、ガシマシネマにはそれらが全て揃っている。
佐渡相川には、「とみそば」という店があって、「オールそば」が名物。
月見、天ぷら、きつね、たぬき、山かけ、すべて入っている!
ガシマシネマは、私にとって「オール映画館」だ。
ここには、普通の映画館のような観客席はなく、和室のソファや座布団に座って映画を観る。
上映時間前、喫茶コーナーですごした。
ハーブの美味しい水をいただきながら、オーダーしたカレーを待つ。
出てきたのは、なめらかなペースト状のルーに肉の塊がころころ乗ったカレー。
マスタードシードをまとった付け合わせ野菜がアクセントになっている。
シンプルでとても美味しい。
薬草茶と饅頭もいただいた。饅頭は、甘すぎず、しっとりふっくら美味しかった。
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それにしても、ガシマシネマはずるい。
(あえて「ずるい」と言わせて!)
映画を観ているとき、子どもが咳してる音が、お茶の間の隣の部屋から聞こえてきた。
「ここん家の子か観客の子が咳してる……」
と気になった。
まもなく画面に、咳をする可愛い少年が現れて、「ああ、この子か」と判った。
咳は、映画の中の音だったー(!)
自分がいるお茶の間とスクリーンの中がつながっていた。
お茶の間とシリアの内戦(正確にはトルコ)が地続きな感覚を味わえる映画館は、なかなかない。
スクリーンの向こうにあるいくつもの土地と、佐渡のお茶の間のような映画館が、妙につながって感じられた。
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映画のエンドロールがとてもとても長かった。
アメリカ・ヨルダン・パレスチナの合作映画だ。
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ガシマシネマのホームページ
この素敵な映画館が末永く続くことを願う。
ガシマシネマでは、 佐渡ヶ島に シネマ × 旅 の拠点 をつくりたい 募金を受け付けています。
ぜひご協力ください。
詳細はちらをご覧ください

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映画『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』は
新潟シネ・ウインドでも上映中。
9月5日㈯から9月18日㈮ まで
※上映時間は日にちによって異なります。
シリアや中東に実際に関わってきた、新潟ゆかりの方々をはじめとするゲストのお話を聞ける機会も。
ぜひ聴きに行きたいです。
(すでに終了した分も含めて…)
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9月5日(土) 12:30〜 石黒敏紀さん
1989年3月末から1991年4月までの約2年間シリア・アラブ共和国で協力隊のバスケットボール隊員として活動。1991年1月から2か月間湾岸戦争の影響でエジプト等での退避生活。
6日(日) 12:30〜
2026年8月に撮影されたシリアのショート動画上映
撮影は青年海外協力隊OG。
2016年からシリア難民支援のためヨルダンとイラクで活動。現在はNGOに所属し、2025年以降は、シリア国内の活動を行っている。
7日(月) 12:30〜 細川敏祐貴さん
新潟市西区 護念寺住職。シネ・ウインド前で行われているパレスチナスタンディングから生まれたZINE『ゆれながら、立っている』に寄稿。
14日(月) 15:15〜 佐藤真紀さん
※オンライン登壇
中東の現場を30年歩むスペシャリスト。学習院大学、多摩大学などで教鞭をとり次世代の育成にも積極的に貢献。現在立教大学兼任講師。国際協力アドバイザー、SAKABEKO代表、元日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)事務局長。
青年海外協力隊としてイエメン、シリアへ赴任。
日本国際ボランティアセンター中東事業代表としてパレスチナでの活動やイラク戦争下での緊急救援を経て、JIM-NETを設立。
六花亭とのチョコ募金を仕掛け、現在「Sakabeko art house 」でシリア難民支援やアートを通じた平和活動を展開。
イラストレーターとして音楽ユニットChalChalと音楽紙芝居の製作・公演も手掛け、直近では2025年末にアレッポを訪問した。
16日(水) 15:15〜 加藤眞佐美さん
青年海外協力隊として、シリアに赴任。
ダマスカスで音楽隊員として活動した。
その後、JICA協力隊調整員としてシリア、ヨルダンに赴任。
文部科学省教育専門家として、アラブ首長国連邦アブダビに滞在。中東地域に10年ほど暮らした。
帰国後は、JICA職員としてとして国内勤務、市民参加協力事業、無償資金協力事業、開発教育事業等を担当。
特に、学校現場の教員を途上国へ派遣する「教師海外研修」の推進や、開発教育の普及に従事。日本国内の高校などで、多文化共生や国際協力をテーマにしたワークショップや出前講座の講師を務めている。
17日(木) 15:15〜 小泉勝さん
見附市出身。米国 Texas Wesleyan University 語学留学、カナダでのワーキングホリデーを経て、青年海外協力隊に参加。イエメン派遣1か月後にスカッドミサイルが着弾し内戦が勃発したため、シリアへ再派遣。1994年〜1996年にアレッポ等で柔道を指導した。
帰国後、見附市議会議員を経て、現在は新潟県議会議員を務める。
18日(金) 15:15〜 田実智幸さん
2005-ブルキナファソ村落OV。埼玉県川越市出身。アフガニスタン日本国大使館、JICA 海外協力隊、UNHCR などを通じ、国内外で社会課題の現場に携わる。
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映画『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』
公式HP
https://hark3.com/stranger/
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